PSA検査

前立腺がんの検査ではPSA検査というものがあります。この検査について説明しましょう。

まずPSAとは何でしょうか。前立腺特異抗原という物質がPSAです。前立腺から分泌されます。
PSAの本来の役割は精子が対外に放出される時に精子の運動を助けるための物質です。ですから、健康な人であればPSAが血液中に存在することはほとんどありません。

つまり、前立腺に何らかの異常がある時にPSAが増加するということになるのです。もちろん健康な人でもまったくPSAが出ていないということではありませんが、その量が少ないということです。

健常者では0.1ng/mLであるのに対して、前立腺の病気の人の場合は4.0ng/mLと明らかに差が出てくるのです。この検査が行われるようになったのは最近のことです。

検査方法として確立したのは1990年代の半ばのことなのです。この検査は採血による検査ですから、健康診断などで容易に行うことができます。しかし、現在の日本ではまだ実施しているところは少ないようです。前立腺がんが急増しているのですから、早急な対応が期待されるところです。

最近では病院に行くのが煩わしいという人のために、自宅で検査ができる検査キットというものが販売されています。郵送されてくるキットに従って採血して、それを返送すれば検査を行ってくれるのです。

前立腺がんは自覚症状が少ないということでも知られていますから、早期発見のためにはPSA検査が非常に有効になるのです。これからの高齢化社会においては前立腺がんの増加が予想されているのですから、PSA検査を積極的に受けたいものです。